シジミタテハ科は、シジミチョウに非常に近い種類で最近ではシジミチョウ科に分類する場合が多いようです。しかしながら比較的地味な種類が多いシジミチョウとちがって(シジミチョウは愛らしいですが)、シジミタテハの仲間は色彩、形状ともに変化に富んだ派手な種類が多いのが特徴です。1,000種を超える多くの種類があり、9割以上が中南米に分布しています。残りは東南アジアやアフリカに、ごく少数がユーラシア内陸部の乾燥地からヨーロッパにかけて棲息しています。 |
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ヒマラヤシジミタテハ Striped Punch Dodona adonira |
1963.7.15 中国 |
ヒマラヤシジミタテハは東南アジア産のシジミタテハのひとつです。チベット、ネパール、インド北東部からインドシナを経てジャワ島まで分布しています。 |
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Perophthalma tuilius |
1968.2.23 パナマ |
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ミイロシジミタテハ American Four-coloured Pansy Ancyluris formosissima |
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Ancyluris jurgensenii ♀ |
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1973.3.5 ギニア |
1984.6.7 ハンガリー |
1967.6.6 ニカラグア |
ニジイロシジミタテハ属は、シジミタテハ科の中では最もよく知られたグループで、美しい種類が多くまさに生ける宝石です。ミイロシジミタテハは南米ペルー産の世界で最も美しい蝶の一つですが、アフリカのギニアやハンガリーには絶対に生息しない種です。ハンガリーの切手は世界の美しい蝶を主題としているので意図的な図案ですが、ギニアのシリーズは主題や内容に問題があります。アフリカ諸国や中南米のいわゆる切手多発国では外国の業者に切手の印刷だけでなく企画まで任せてしまうケースが多くあり、このような自国との関係があいまいな切手が発行されることが多々あります。 なお、ハンガリーの切手の描写にはかなり問題があります。ニジイロシジミタテハのようにはとても見えなく、あえて言えばニジイロシジミタテハの裏面に近いというのが精一杯とのこと。 |
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オナガツバメシジミタテハ Arcius Bluetail ♀ Rhetus arcius |
1967.6.6 ニカラグア |
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Brachyglenis drymo |
1968.2.23 パナマ |
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ツマキシジミタテハ Pixie Melanis pixe |
1967.6.6 ニカラグア |
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1960.9.1 スリナム ♂ |
1978.10.1 ガイアナ ♀ |
ミツオシジミタテハは、雄の前翅は黄白色で褐色に縁取られ、後翅は暗褐色です。基部は前後翅とも山吹色です。雌はもっと明るい色で、後翅は褐色の縁取りがあります。スリナムの切手が雄でガイアナの切手が雌とうまい具合に雌雄が揃いました。後翅の裏面には雌雄ともに銀色に輝く斑紋があります。 |
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チャイロシジミタテハ Synargis orestes ♀ |
1975.9.22 グレナダ |
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Audre erostratus ♂ |
1968.2.23 パナマ |
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イチモンジルリシジミタテハ Nymphidium mantus |
1980.1.25 ガイアナ |
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キマダラホソバ Mimic Meta Mark Stalachtis calliope |
ホソバシジミタテハ Stalachtis phlegia |
1960.9.1 スリナム |
1960.9.1 スリナム |
キマダラホソバシジミタテハは、南米のいくつもの科に渡って擬態することで有名なキマダラ模様のグループのシジミタテハ科の一種です。このグループには、アゲハチョウ科、シロチョウ科、ドクチョウ科、マダラチョウ科の種が入っており、ドクチョウ科とマダラチョウ科の種には毒がありますが、他の科は無毒です。 |