今はチェコとスロバキアの2つの国に分かれていますが、2つの民族が一つになってできた国チェコスロバキアからは、蝶切手としてはかなり早い時期である1955年に動物切手5種のうちの1種にキアゲハが登場しました。他の4種は鯉、雷鳥、兎、と昆虫のヨーロッパミヤマクワガタです。いずれも単色の線画で描かれたシンプルなデザインです。 |
1955.8.8 動物切手
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キアゲハ Papilio machaon (アゲハチョウ科) |
1961年には9種の蝶と蛾のロングセットが発行されました。チェコスロバキアの切手は凹版多色刷りの切手が特徴であり、凹版の繊細な表現力を活かした素晴らしい切手が数多く発行されています。 このセットの中には蝶切手の中でも頻繁に登場する種類がたくさん選ばれています。クモマツマキチョウ、アポロウスバシロチョウ、キアゲハ、クジャクチョウ、キベリタテハ、ヨーロッパアカタテハ、以上の種類は皆、蝶切手ベストテン入りしそうな種類ばかりです。キアゲハは1955年に続き2回目の登場です。 |
1961.11.27 蝶蛾切手
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クモマツマキチョウ Anthocharis cardamines ♂ (シロチョウ科) |
タイスアゲハ Parnalius polyxena (アゲハチョウ科) |
アポロウスバシロチョウ Parnassius apollo (アゲハチョウ科) |
キアゲハ Papilio machaon (アゲハチョウ科) |
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クジャクチョウ Inachis io (タテハチョウ科) |
キベリタテハ Nymphalis antiopa (タテハチョウ科) |
ムラサキシタバ Catocala fraxini (ヤガ科) |
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ヨーロッパアカタテハ Vanessa atalanta (タテハチョウ科) |
ヤマキチョウ Gonepteryx rhamni ♂ (シロチョウ科) |
1966年に再び6種の蝶と蛾のセットが発行されました。凹版多色刷りで標本的ですが非常に繊細で丁寧に描かれています。今にも鱗粉がこぼれ落ちそうです。採用されている蝶もヨーロッパに一般的な種類で、アポロウスバシロチョウは1961年に続き2度目の登場です。 |
1966.5.23 蝶蛾切手
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ヨーロッパタイマイ Iphiclides podalirius (アゲハチョウ科) |
ミヤマモンキチョウ Colias palaeno ♂ (シロチョウ科) |
タイリクコムラサキ Apatura ilia (タテハチョウ科) |
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アポロウスバシロチョウ Parnassius apollo (アゲハチョウ科) |
シタベニヒトリ Callimorpha dominula (ヒトリガ科) |
ヒトリガの一種 Arctia villica (ヒトリガ科) |
ところで、1961年のセットには1種、1966年のセットには2種の蛾の切手が混ざっていますが、ヨーロッパでは蝶と蛾を明確に区別しないため、よくこういう蝶と蛾が混ざったセットが見られます。1966年の2種のヒトリガは美しい種類なのでとくに違和感はないのですが、1961年のムラサキシタバはそれほど美しいという感じでもないので、ちょっと不思議な気がします。 |
1983年に自然保護を訴える6種の切手が発行され、その中の1枚にヒメクジャクヤママユが描かれました。ヒメクジャクヤママユは、ヨーロッパ最大の蛾であるオオクジャクヤママユに近い種類で、 Peacock Moth あるいは Emperor Moth と呼ばれています。ちなみにオオクジャクヤママユは Great Peacock Moth です。この2種のヤママユガの Saturnia 属には約1,200種が知られており、大型で幅広の翅と、赤、黒、褐色などで縁取りされた目玉模様が特徴です。 |
1983.4.28 自然保護
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ヒメクジャクヤママユ Saturnia pavonia (ヤママユガ科) |