西インド諸島の島国、セントビンセント&グレナディーン諸島は1979年10月に独立国家となりました。1783年以来イギリス領でしたが、英領西インド連邦加盟などを経て1969年に自治権を獲得しています。セントビンセント島と600余りのグレナディーン諸島からなる面積が種子島よりもやや小さな小国家です。1979年の独立以前からセントビンセント島とグレナディーン諸島では切手が別々に発行されていましたが、最近では「セントビンセント&グレナディーン諸島」として統一発行されているようです。 その統一発行前のセントビンセント領グレナディーン諸島からの最初の蝶切手です。西インド諸島の小国家の例に漏れず、蝶切手を含め外貨獲得目的の乱発行が目にあまります。 |
1975.5.15 蝶切手
オオカバマダラ Danaus plexippus (マダラチョウ科) |
ヒョウモンドクチョウ Agraulis vanillae (ドクチョウ科) |
キオビアオジャコウアゲハ Battus polydamas (アゲハチョウ科) |
(左)シジミチョウの一種 Satyrium dindymus (シジミチョウ科) |
(右)アメリカタテハモドキ Junonia lavinia ♀ (タテハチョウ科) |
ウスベニタテハ Anartia jatrophae (タテハチョウ科) |
オオカバマダラの英名は通常は「Monarch」と呼ばれていますが、切手の印面にもあるようにグレナディーン諸島では「Soldier Martinique」と呼ばれているようです。オオカバマダラの英名については「蝶の名前(通称の地域変化)」をご覧ください。45cの額面の切手には2種類の蝶が描かれていますが、このように2種類以上の蝶が描かれている切手はときどきみかけますが数は少ないです。英領インド洋地域の2種の蝶が描かれた切手(1973年)や、セネガルの3種の蝶が描かれた切手(1982年)、ベニンの3種の蝶が描かれた切手(1986年)などがあります。 |