アフリカ西端に位置するガンビアは三方をセネガルに囲まれた、南北15km、東西400km、ガンビア川の低地にそった東西に細長い小国です。1965年にイギリスから独立しました。 1977年2月18日にガンビアのジャワラ大統領が首都バンジュールにおいてアフリカの自然保護に努めることの政府宣言を行い、それを記念する4種の切手が10月に発行されました。そのうちの1種に蝶と蛾が描かれています。残りの3種は、宣言内容を記載した2種と動物を描いた1種です。 1枚の切手に複数種が描かれた切手は英領インド洋地域やベニンの切手にも見られますが、蝶と蛾同時に描かれた切手は珍しいです。他には1976年の中央アフリカの蝶蛾切手に例があります。 |
1977.10.15 バンジュール宣言
アフリカオナシアゲハ Papilio demodocus (アゲハチョウ科) オオスカシバ Cephonodes hylas (スズメガ科) |
描かれているのは、お馴染みのアフリカオナシアゲハとオオスカシバです。オオスカシバは、透きとおった翅と毛で覆われた体でミツバチに似ています。さなぎから羽化したときには翅は完全に鱗粉に覆われていますが、飛び立つとすぐに鱗粉は落ちてしまいます。花から花へすばやくまっすぐ飛ぶところなどもミツバチに習性が似ています。 |
1980年に同国のアブコ自然保護区を題材にした第3次の切手が発行されました。4種の蝶を描いています。 オオマダラホソチョウは、オレンジ色と褐色の模様を持つホソチョウですが、変異に富んでいて多くの亜種が知られています。そのうちのいくつかはほとんど真っ黒のものです。あぶらぎった外見をしていて翅の裏面の色彩は薄くなっています。アフリカマダラタイマイは、アゲハチョウ科の種ですが、マダラチョウに擬態しています。 |
1980.1.3 アブコ自然保護区 3次
オオマダラホソチョウ Acraea zetes (ホソチョウ科) |
ルリボシタテハモドキ Precis hierta (タテハチョウ科) |
アフリカマダラタイマイ Graphium leonidas (アゲハチョウ科) |
ヨーロッパフタオチョウ Charaxes jasius (タテハチョウ科) |