モザンビーク Mozambique

アフリカ南東部マダガスカル島の対岸に位置するモザンビーク共和国は、1975年に独立するまではポルトガル領でした。1950年に発行された世界最初の蝶切手に遅れることたった3年後の1953年に、このポルトガルの植民地モザンビークから蝶切手史上記念すべき蝶と蛾の切手が発行されました。しかも通常切手20種のロングセットです。自国で使用することを目的とした通常切手を全て蝶と蛾の図案で統一した素晴らしい切手です。


1953.5.28 通常切手

アフリカオナシアゲハ
Papilio demodocus
(アゲハチョウ科)
クロスジヒトリの一種
Amphicallia thelwalli
(ヒトリガ科)
マルバネタテハの一種
Euxanthe wakefieldi
(タテハチョウ科)

ヒイロシジミの一種
Axiocerces harpax
(シジミチョウ科)
フタスジツマアカシロチョウ
Colotis evippe
(シロチョウ科)
オスジロアゲハ
Papilio dardanus ♂
(アゲハチョウ科)
ヤママユガの一種
Nudaurelia hersilia
(ヤママユガ科)

ミモザオナガヤママユ
Argema mimosae
(ヤママユガ科)
オナガコモンタイマイ
Graphium antheus
(アゲハチョウ科)
ヤママユガの一種
Athletes ethra
(ヤママユガ科)


カバマダラ
Anosia chrysippus
(マダラチョウ科)
フォルカスアゲハ
Papilio phorcas
(アゲハチョウ科)
ベニマダラの一種
Arniocera ericata
(マダラガ科)

ヤママユガの一種
Pseudaphelia apollinaris
(ヤママユガ科)
ヤガの一種
Egybolis vaillantina
(ヤガ科)
カノコガの一種
Metarctia lateritia
(カノコガ科)
トラガの一種
Heraclia mozambica
(トラガ科)

モンシロモドキの一種
Nyctemera leuconoe
(ヒトリガ科)
カバヘリフタオチョウ
Charaxes protoclea
(タテハチョウ科)
トラガの一種
Aegocera fervida
(トラガ科)


実逓カバー


最低額面の3種は、切手ブームであった小さい頃に蝶切手3種セットとしてよく売られていました(50円くらいだったかなぁ?)。したがって20種の大ロングセットであることは本格的に蝶切手の収集を始めるまでは知りませんでした。初めて全セットを見たときの感激は今でも忘れられません。日本の通常切手も以前よりはだいぶ統一がとれてきましたが、このシリーズのように単一テーマに絞ってすっきりまとめるとかっこいいと思うのは私だけでしょうか?


1975年6月にモザンビークはポルトガルからの独立を達成しました。それを記念してそれまで使用されていた19種の地図・風景・スポーツなどの図案の切手に、独立を宣言する文字が加刷され発行されました。その中の2種に蝶と蛾を描く切手が使用されました。


1975.6.25 独立記念(加刷)

フタスジツマアカシロチョウ
Colotis evippe
(シロチョウ科)
モンシロモドキの一種
Nyctemera leuconoe
(ヒトリガ科)



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