メキシコは蝶大国として知られていますが、最初の蝶切手が発行されたのは、ようやく1983年になってからでした。しかも4種の動植物切手の中の1種として、蝶切手の世界でも一般的な種であるキアゲハを描いたものです。 |
1983.9.23 動植物切手
キアゲハ Papilio machaon (アゲハチョウ科) |
1988年には野生生物保護をテーマにオオカバマダラの生態を描く4種の切手が発行されました。渡りをすることで有名なオオカバマダラは、アメリカ大陸が古くからの生息地ですが、現在では、インドネシア、オーストラリア、カナリア諸島、さらには地中海地方にまでその生息域を拡大しつつあります。 北米大陸のオオカバマダラは、秋になると毎年大群がカリフォルニア南部やメキシコの山林で冬眠するために、大陸を横断飛行します。この蝶(あるいはその子孫)は、春になると単独か群れをつくって北に戻っていきます。4種の切手には、産卵するオオカバマダラ(幼虫と羽化直前の蛹も描かれている)、メキシコの山林でマツの木につかまって冬眠する群れ、渡りの途中で木の葉につかまって休息する群れ、それに、渡りの大群が描かれています。 |
1988.9.30 野生生物保護
オオカバマダラ Danaus plexippus (マダラチョウ科) |