キリバス Kiribati

1788年英国海軍大佐ギルバートが上陸して以来植民地化が進み、1892年英国保護領、1916年にギルバート・エリス諸島は英国に併合された。第二次世界大戦中は日本軍が占領したが、戦後再び英領ギルバート・エリス諸島として英国領となりました。1975年にエリス諸島が分離し(現在のツバル)、1979年に英連邦の一員として独立し、キリバス共和国となりました。キリバスはギルバートの現地訛りです。キリバスを構成する島々は、太平洋中部、赤道と日付変更線の交点を中心に東西南北の各半球にまたがる世界唯一の国でしたが、1995年に日付の国内統一に踏み切りました。このため世界でもっとも朝の早い国となりました。

キリバスとして独立する前の英領ギルバート諸島の時代である1976年に発行された16種の通常切手の中の1種にリュウキュウムラサキが描かれました。


ギルバート諸島

1976.7.1 通常切手

リュウキュウムラサキ
Hypolimnas bolina ♀
(タテハチョウ科)


1979年の独立と同時に同図案で国名を変更した通常切手(14種)が発行されました。リュウキュウムラサキを描く50cの切手も再び登場しました。

リュウキュウムラサキは、インドから台湾、マレーシア、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランドまで広く分布し、多くの亜種が記録されています。雄は普通つやのある黒色で、翅の中央に紫色で縁どられた白色の斑紋があります。雌は雄より大きく黒褐色で斑紋はずっと複雑な形をしています。


1979.7.12 通常切手

リュウキュウムラサキ
Hypolimnas bolina ♀
(タテハチョウ科)


1980年には蛾を描く4種の切手が発行されました。シラホシアシブトクチバは大型のヤガで、前翅は褐色で濃淡のある線や帯があり変化に富みます。後翅には特色のある白色と黒色の模様があります。インド、台湾、オーストラリア、ニュージーランドにかけて分布します。


1980.8.27 蛾切手

シラホシアシブトクチバ
Achaea janata
(ヤガ科)
シタキゴマダラヒロバスガ
Ethmia nigroapicella
(ヒロバスガ科)

ベニゴマダラヒトリの一種
Utetheisa pulchelloides
(ヒトリガ科)
キシタアシブトクチバ
Anua coronata
(ヤガ科)


1981年に1979年に発行された通常切手に「O.K.G.S.」と加刷した公用切手が発行され、50cのリュウキュウムラサキを描く切手も再び登場しました。


1981.7.9 公用切手

リュウキュウムラサキ
Hypolimnas bolina ♀
(タテハチョウ科)



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