イスラエルから発行された4種の蝶と蛾を描いたこの切手は、下の図にあるように切手の下側に小さな切手のようなものが付いているのが特徴です。この部分を切手収集用語ではタブと呼びます。タブは切手ではなく、キャンペーン標語を表示したり、その切手に関する様々な付加的な情報を表示したりして、切手収集家だけでなく一般利用者への情報提供やサービスに利用されています。 |
1965.12.15 蝶蛾切手
ヨーロッパフタオチョウ Charaxes jasius (タテハチョウ科) |
トラフキアゲハ Papilio alexanor (アゲハチョウ科) |
キョウチクトウスズメ Daphnis nerii (スズメガ科) |
ヘリグロツマキチョウ Zegris eupheme ♂ (シロチョウ科) |
タブには幼虫と食草が描かれている
タブには切手に描かれた蝶の幼虫とその食草が描かれています。最近でこそタブを使った切手は珍しくありませんが、1965年当時、蝶と幼虫を切手とタブに描き分けるというアイディアはなかなか斬新であり評判を呼びました。実際、外国の蝶の幼虫の標本や写真などの文献は少なく、そういう点からも貴重な資料となっています。 ところで、蝶に混じってスズメガの切手が描かれていますが、中近東を含めヨーロッパの国々ではスズメガを描いた切手が数多く発行されています。ヒトリガなど美しい蛾も多いのですが、スズメガのようにどちらかというとグロテスクな感じの蛾が切手に多く取り上げられるのはちょっと不思議な感じがします。 |