英領ドミニカから1969年に19種の通常切手が発行されました。その中の2種に蝶が描かれています。英領ドミニカは1978年に英連邦加盟の共和国として独立しました。同じドミニカでもハイチと隣接するドミニカ共和国とはまったく別の国で、西インド諸島の小アンティル諸島中部にある奄美大島よりやや大きい島国です。 |
1969.11.26 通常切手
キオビアオジャコウアゲハ Battus polydamas (アゲハチョウ科) |
チャイロドクチョウ Dryas iulia (ドクチョウ科) |
キオビアオジャコウアゲハは、その名前の通り前翅から後翅にかけて明瞭な黄色の帯が特徴です。また、アゲハチョウの特徴である尾状突起がないことから、オナシアオジャコウアゲハともよばれているようです。西インド諸島、中央アメリカから、アルゼンチン北部にかけて生息しています。 食草はジャコウアゲハ族に共通する、動物に有害な化学物質を含むウマノスズクサ属の葉を食べるため、体内に有毒物質を蓄積します。このため鳥やトカゲなどが繰り返し捕食することを免れています。北アメリカに広く分布するメスグロトラフアゲハのうち、分布域の南部であるメキシコ湾岸付近に生息する雌には、このキオビアオジャコウアゲハに擬態するものがあります。 チャイロドクチョウもその名が示すとおり体内に有毒物質を持つ種類です。ウマノスズクサと同じように有毒物質を含むトケイソウを食草としています。中央アメリカ、南アメリカに広く分布するため、中南米各国の蝶切手にたびたび登場しています。 |