第14回 昆虫切手展

1999年6月5日に切手の博物館で開催されていた「第14回 昆虫切手展」に行って来ました。昆虫切手展は「むしの日(6月4日)」にちなんで毎年開かれている切手展で、財団法人日本郵趣協会(JPS)の昆虫切手部会が主催しています。私ももう20年以上前に一時この部会に登録させていただいたこともあり、一度はこの切手展を見学したいと思っていました。今回も6月4日から6日まで3日間開催されるということで初めて見学させていただきました。

興味深い展示が多数ありましたが、とくに感動を受けたのは、倉橋敏一さんの「ハナムグリの仲間」という展示でした。上記のカバーにもあるように日本の10円通常切手にちなんでのテーマですが、ハナムグリの分類をベースに素晴らしいマテリアルを各ページに配し、パソコンで美しく仕上げた2フレーム(32ページ)の作品はたいへん参考になりました。貴重なマテリアルを各ページにさり気なく展示されているのにはほとほと感心すると同時に、その長年の努力の積み重ねに圧倒されました。私の収集はただ集めるだけでまだまだ足元にも及ばないとちょっと打ちのめされた気分になりました。

その他にもレバノンの純昆虫切手第一号であるカイコの切手も全種をはじめてみることができました。インパーフ(無目打)や実逓カバーなども数多く展示されており、ただただ目を奪われるのみでため息の連続でした。こういう展示会には積極的に参加して収集のまとめ方の勉強と、日頃目にできない稀少品やマテリアルを実際に目で見ておく必要性を痛感しました。

「ハナムグリの仲間」の倉橋さんがちょうど会場にいらっしゃたのでお話を聞くことができました。展示方法など工夫されているところがありとても参考になりました。会場を後にしてから気がついたのですが、自分が何者であるかと名乗りもせず大変失礼をしてしまいました。関係者の方でこのページをご覧になった方がいらっしゃいましたら、ぜひよろしくお伝えください。

最後に昆虫切手部会の出版物「世界の昆虫切手」の追加文献である「種別リスト」を入手できたのはとてもうれしかったです。「種類別展示」の種類の選定に今後役立たせたいと思います。また、「種別リスト」には「世界の昆虫切手」の学名変更情報などもあり、その内容を「蝶切手の魅力」に反映させたいと思います。科の変更もあり、トンボマダラ科とホソチョウ科が分離独立しています。科の設定は常々悩んでいるのですが、また悩みが深くなりました。とりあえずこれに従おうと思っています。



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