スペイン領サハラ Spanish Sahara

アフリカ北西部サハラ砂漠の西端、モロッコの南部に西サハラと呼ばれる地域があります。この地域はスペインが領有していました。そのスペイン領サハラから1964年と1970年に蝶と蛾を描いた切手が発行されています。なお、1975年末にスペインが領有権を放棄し、いったんはモロッコとモーリタニアが分割支配しましたが、1979年にモーリタニアが領有を放棄したことにより現在はモロッコが全域を実効支配しています。

1964年に発行された3種の児童福祉切手には2種類の蛾が描かれました。アカオビスズメは新大陸を含め全世界に広く分布するスズメガです。ボウトクガ科の蛾は世界各地に約500種知られています。一般的にくすんだ色彩の種が多く、幼虫は木の枝や幹に孔をあけて材を食べます。彼らの食物は栄養価が低いので、成虫になるのに数年もかかる種もいるそうです。


1964.6.1 児童福祉

アカオビスズメ
Hyles lineata
(スズメガ科)

ボクトウガの一種
Cossus pulcher
(ボクトウガ科)


1970年の切手の日には5種の蝶と蛾を描いた切手が発行されました。蛾が2種に蝶が1種で、蝶はお馴染みのカバマダラが描かれています。


1970.11.23 切手の日

シロオビコヤガの一種
Grammodes boisdeffrei
(ヤガ科)

カバマダラ
Anosia chrysippus
(マダラチョウ科)

アカオビスズメの一種
Hyles euphorbiae
(スズメガ科)



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