オスジロアゲハの切手

オスジロアゲハはサハラ砂漠より南のアフリカ、マダガスカルやコモロ諸島に生息する際だった特色のあるアゲハチョウです。というのも、雌は雄とまったく異なった色、形、斑紋を持ち、しかも、雌自体にもいろいろな型があります。一種類でこれほど多くの変異を持つ種類は他には見あたりません。

雄は黒い縁取りと模様を持つ薄い黄色に統一されています。雌は、少なくとも6種類の毒を持つマダラチョウに擬態しており、擬態の相手によって多くの型があります。イエメンアラブ共和国、ビアフラ、トーゴの切手にはシロモンマダラに擬態する雌が描かれています。コモロの雌の擬態相手はよく分かりません(ご存じの方教えてください)。

なお、雌にも擬態しないものもあり、雄と同じ色彩で後翅に尾状突起を持ちます。したがって、下記に♂と表記したものも厳密にいえば非擬態型の♀である可能性もあります。


科名アゲハチョウ科 (Papilionidae)
属名アゲハチョウ属 (Papilio)
学名Papilio dardanus
和名オスジロアゲハ
英名Mocker Swallowtail
分布アフリカ全域
開張9-10.8cm


1953.5.28
モザンビーク
1963.11.18
中央アフリカ
1964.9.26
トーゴ

1966.2.14
ルワンダ
1966.5.5
イエメンアラブ共和国
シロモンマダラに擬態する♀
1968.9.2
ビアフラ
シロモンマダラに擬態する♀

1971.10.15
コンゴ人民共和国
1975.2.18
エチオピア
1975.3.21
アファール・イッサ

1978.5.8
コモロ
♂(左) ♀(右:擬態相手は不明)

1980.7.12
コンゴ人民共和国
1980.11.13
ベンダ
1982.7.15
トーゴ
シロモンマダラに擬態する♀

1984.8.1
マラウイ
1988.2.15
ケニア
1990.5.18
ケニア


オスジロアゲハの英名にあるMockerとは、「こっけいにまねる人」の意味があり、雌が多くのマダラチョウに擬態するところから「Mocker Swallowtail(まねするアゲハチョウ)」という命名がされたのでしょう。同じように雌がカバマダラに擬態するメスアカムラサキの英名Mimicも「まねをする」という意味です。



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