コモロ Comoros

コモロは、マダガスカル島の北西に、ヌジャジジャ、ヌズワニ、ムワリ、マヨットの4島からなる島国です。1975年にフランスから「コモロ共和国」として独立を宣言しました。マヨット島以外の3島はイスラム教徒が多く、キリスト教徒であるフランス人の多いマヨット島だけはフランス領に留まるなど、政治的混乱が残っています。1978年には、クーデーターにより「コモロ・イスラム連邦共和国」と国名を改称しています。面積は香川県とほぼ同じ大きさで、人口約56万人の小国です。

コモロ共和国時代の1978年に7種の蝶と蛾を描く切手が発行されました(1種は小型シート)。金地に毒々しい色彩で、一見、ゴテゴテして嫌な感じですが、蝶の描写自体はよく見ると味があります。慣れるとそう悪くないのかなと感じるようになります。シリアの手書き描写の蝶切手に通じるものがありますね。擬態で有名なオスジロアゲハの雌雄が描かれるなど、種の選定もなかなか凝っています。


1978.5.8 蝶蛾切手

オスジロアゲハ
Papilio dardanus ♂
(アゲハチョウ科)
オスジロアゲハ
Papilio dardanus ♀
(アゲハチョウ科)
ナミガタニシキオオツバメガ
Chrysiridia croesus
(ツバメガ科)

オクタビアタテハモドキ
Precis octavia
(タテハチョウ科)
アフリカチャイロヤママユ
Bunaea alcinoe
(ヤママユガ科)
スジツマアカシロチョウ
Colotis zoe ♂
(シロチョウ科)

マダガスカルオナガヤママユ
Argema mittrei ♂
(ヤママユガ科)


小型シート


国名がコモロ・イスラム連邦共和国に改称された後の1979年に、3種の蝶と鳥を描く切手が発行されました。蝶は1種でコノハフタオチョウを描いています。


1979.4.10 蝶と鳥

コノハフタオチョウ
Charaxes varanes
(タテハチョウ科)



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